2016年09月29日

東芝・岩谷、世界最大規模の水素エネシステムFS開始

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：東芝、岩谷産業

東芝、東北電力、岩谷産業の3社は29日、NEDOから「水素社会構築技術開発事業」の委託採択を受けたため、本格検討を開始すると発表した。福島県内を実証エリアとし、世界最大規模の水素製造装置を備えた貯蔵・輸送、利活用システムについて、フィージビリティスタディを実施する。2017年9月までに結果をまとめる。 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを中心に電気を活用して、福島県内に最大1万kW級と世界最大規模の水素製造装置を設置する。製造した水素は、水素発電装置により電力系統の調整力として活用するほか、液化して東北エリア内外へ供給する。水素エネルギー運用システム、電力系統側制御システム、液体水素需要予測システムなどを一体化し、水素製造量と水素発電および水素ガス供給量の最適運用を目指す。 東芝は同実現を通じて、再生可能エネルギー由来の水素製造から利活用まで、エネルギーを効率的に使用することのできる水素ソリューションを展開する。岩谷産業は、産業用水素の輸送・貯蔵・供給システム関連技術や水素ステーションの建設での知見をもとに、水素エネルギーの利活用拡大に取り組む。東北電力は、水素エネシステムの活用によって、再生可能エネルギーの導入拡大を目指す。また地元電力会社として福島県の復興に貢献するなど、3社の戦略と思惑が一致した。