2016年10月13日 |
農水省「AI活用の革新的農業技術」 開発着手 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省は、農林水産業のイノベーションに向けて農林漁業者・企業(ベンチャー企業等)・大学・研究機関が一体となって技術面から農林水産業者を支援する「革新的技術開発・緊急展開事業」に近く着手する。2020年度までの5カ年計画で実施する事業で、初年度の16年度事業分として117億円を今回成立した補正予算に計上した。 この事業の対策のポイントは、次の3点である。 (1)人工知能(AI)等の最新技術を活用して、習得に数十年かかった技術を若者などが短期間で身に付けられるシステムの構築 (2)大学・国・都道府県の試験研究機関が持つ研究成果や研究者の情報を体系的に整理して公開し、生産者がすぐに相談でき、最先端の技術を利用できる環境を整備する (3)明確な開発目標の下、農林漁業者、企業、大学等がチームを組んで、農林漁業者への実装までを視野に入れた技術開発を確実に推進する こうした取り組み・対策で得られる5年後(2020年度)の成果(政策目標)として次の5点を掲げた。 ▽AI等を活用し熟練農業者の技術を新規農業者が短期間で習得できるシステムの全国展開 ▽研究開発に主体的に参画した全農林漁業者が開発した技術を実践 ▽生産額を1割以上増加または生産コストを2割以上低減させる技術体系の確立 ▽家畜の死廃事故の半減や果実の収穫作業時間を8割削減可能な技術体系の確立 ▽新たな国産ブランドの農林水産物を10種類以上創出する 同省では、これらの成果が政府の「総合的なTPP関連政策大綱」に則したわが国農林水産業の体質強化策につながると判断している。 |