2016年10月13日
コベストロ、株式上場から1年、事業展開 順調
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:コベストロジャパン

ドイツ・コベストロが昨年10月に株式上場して1年が経過したが、日本法人のコベストロジャパンは13日、「この間順調に業績を拡大することができた」と要旨次の通り発表した。

上場時1株あたり24ユーロだった株価は現在50ユーロを超え、発行価格の2倍以上となった。約15億ユーロに達したIPOによる受取金は、主にバイエルグループからの借入金返済に充てた。バイエルからのローンはすでに全額返済を終えた。16年春には15億ユーロの社債を発行し財務状況をさらに強化した。

コベストロは、2018年までに数億ユーロを投資してポリウレタン原料MDIの生産能力を年産40万トンに倍増する計画を進めている。上海では7月に塗料や接着剤の製造に必要なHDIの生産能力を5万トンに拡大した。

ドイツ・ドルマーゲン工場では約1500万ユーロを投資し、フォームの製造にCO2を20%使用する設備を完成した。これにより従来工程で使われていた原油や原材料を相当分だけ削減することができた。コベストロは持続可能性を強化する観点から、この分野には大きな可能性があると見ている。世界経済は2020年まで年率2.5%の伸びを予測しているが、コベストロが展開する事業分野の需要は、年平均4%の上昇が期待されている。