2016年10月14日 |
産総研、石炭を天然ガスに変えるメタン生成菌を発見 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
産業技術総合研究所は14日、石炭を天然ガスに変えるメタン生成菌を深部地下環境から発見したと発表した。また石炭層に広く分布するコールベッドメタンの形成にこのメタン生成菌が重要な役割を担っている可能性を明らかにした。 コールベッドメタンは近年、石炭層中の非在来型天然ガス資源として世界各国で開発が進められている。コールベッドメタンの形成については、石炭層に生息する微生物の活動が成因の一つと考えられているが、そのメカニズムは不明だった。 今回、深部地下環境に生息するメタン生成菌が、これまで知られていなかったメタン生成経路を介して、多様なメトキシ芳香族化合物から生成することを発見した。さらに、このメタン生成菌が単独で、メトキシ芳香族化合物を含む石炭から直接メタンを生成できることを実証し、この新たなメタン生成機構をもつメタン生成菌がコールベッドメタンを含む地下の天然ガス資源の形成に地球規模で貢献している可能性を明らかにした。 この研究成果は、米国科学誌「Science」10月14日(現地時間)号に掲載される。 |