2016年11月07日
東レと東電など4者、「P2Gシステム」実証研究へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東レ

東レ、山梨県、東京電力ホールディングス、東光高岳の4者はこのほど、相互に連携し、CO2フリーの水素エネルギー社会実現に向けたP2G(パワー to ガス)システムの技術開発及び実証研究を推進するための協定を締結した。

再生可能エネルギーの電力により水素を製造し、貯蔵及び利用するP2Gシステムは、長時間の貯蔵や輸送が可能な水素の特性を活かし、天候の変化によって変動する再生可能エネルギーの発電量の安定化に資する技術の一つとして期待される。

また、昨年開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、地球温暖化対策に向けた新たな法的枠組みとなる「パリ協定」が採択され、温室効果ガス削減に向け世界的な取り組みが進む中で、再生可能エネルギー由来の水素については、製造段階からCO2が発生しないことから、環境負荷の低減に大きな効果が見込まれている。このため、山梨県、東レ、東京電力HD及び東光高岳の4者は、山梨県甲府市内の米倉山で、太陽光発電による電力により、年間45万立方メートルの水素を製造、貯蔵するP2Gシステムの確立を目指して、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業に共同で申請・採択されたのを受け、将来の可能性や技術課題の明確化を含めた基礎的な検討に着手した。同事業は2020(平成32年)年度末まで技術開発及び実証研究を行っていく計画だ。