2016年11月16日 |
東北大、バイオ法で天然ゴムの試験管内合成成功 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学大学院の高橋征司准教授(工学研究科)らは16日、住友ゴム工業、埼玉大学との共同研究により、天然ゴムの生合成に必要なタンパク質を発見し、それらを再構成する手法を開発したと発表した。 これにより天然ゴムに匹敵する分子量のポリイソプレンを試験管内で合成することに成功した。 長年にわたり未解明だった天然ゴム生合成メカニズムの全解明や、天然ゴム高生産植物の育種など多くの分野での貢献が期待できる。 同研究の成果は、生命科学・生物医学分野のオープンアクセス誌、eLife(10月28日付)に掲載された。 天然ゴムは、これまでの合成ゴムでは再現不可能な優れた物性を有し、タイヤなどのゴム製品には不可欠。とくに近年はモータリゼーションの加速に伴い需要が増加しており、世界需要は1200万トンを超える。研究チームは今回、世界で初めて試験管内で天然ゴムの合成実証に成功した。今後天然ゴムの安定供給にどうつながるか注目される。 |