2016年11月24日 |
九大、結核菌を感知するセンサー分子を発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:九州大学 |
九州大学 生体防御医学研究所の山崎晶教授らのグループは23日、タンパク質のDCARが結核菌に含まれる特有の成分、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)と呼ばれる糖脂質を認識して働き、免疫応答を活性化していることを発見したと発表した。 DCARは、特殊なマクロファージに限局して発現しており、結核菌のPIMがDCARに結合すると、このマクロファージが活性化されることが分かった。さらに活性化したマクロファージは、サイトカインを放出してさらにT細胞を活性化させることで、菌の排除に寄与していることも明らかとなった。 この新たな経路をPIMの合成アナログ、抗体などを用いて人為的に活性化させることで、結核だけでなく様々な感染症、がんに対するワクチンの開発につながることが期待される。 同研究成果は11月22日(米国東部時間)、米国科学誌「Immunity」電子版に掲載された。 |