2000年08月29日
三菱化学安全科学研/米MPIリサーチ社と提携
前臨床試験委託体制整う、海外展開に寄与
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は29日、全額出資の(株)三菱化学安全科学研究所が米国の安全性試験委託機関であるMPIリサーチ社(本社;ミシガン州、会長兼CEO、ウイリアム・U・パーフェット氏)と、同国における前臨床試験の委託について提携すると発表した。これにより同社は日本の医薬品メーカーの依頼を受けて、MPI社に前臨床試験を委託することができるようになる。
 三菱化学安全科学研究所は横浜、鹿島、北九州に3研究所をもつ国内最大手の安全性試験委託機関で、医薬、農薬、化学品等の幅広い分野で実績をあげている。
 一方、MPIリサーチ社は、単一施設としては北米最大の安全性試験施設をもつ受託機関で、米国内外から医薬品、農獣医薬、医療機器、用具、ワクチン等に関する安全性試験や薬理試験を受託している。日本の医薬品メーカーは、海外メーカーの参入や研究開発費の増加、開発期間の長期化などに加えて、ICH(臨床試験及び前臨床試験の国際ハーモナイゼーション会議)による国際的規制の緩和といった新しい局面を迎えている。 三菱化学安全科学研究所のMPIリサーチ社との提携は、医、農薬や化学品を扱う各社の国際市場への参入の機会を容易にするものとして注目される。