2016年11月28日
東レ、バイオ・エタノール製造技術 実証に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは28日、サトウキビ製糖工場で発生するバイオマス(バガス、廃糖蜜)を原料とする「膜利用発酵プロセス」のスケールアップ実証に成功したと発表した。

発酵プロセスに水処理用分離膜を使用し、発酵効率の大幅向上を可能にする技術。今回の実証で、従来プロセスに比べ約10倍の高い生産速度でサトウキビからエタノールを生産することができることを確認した。
今後は、サトウキビを原料にエタノール製造が盛んなブラジル、インド、タイへの技術輸出を進める。さらなる量産技術の開発し、5年以内の実用化を目指す。

CO2排出量削減に向けた再生エネルギー導入が世界的に加速する中、大気中のCO2総量に影響を与えないカーボンニュートラルなバイオエタノール燃料が注目され、米国、ブラジル、欧州、東南アジアでは自動車ガソリン混合用の燃料として利用されている。東レが実証した今回のエタノールは品質に優れ、バイオエタノール燃料としても利用できるため、これら各国への技術輸出も期待される。