2016年12月14日 |
産総研、農産物の水分量を電磁波で非破壊計測 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:農林水産省 |
産業技術総合研究所は13日、コメなどの農産物の水分量を電磁波を使い非破壊で簡便に計測できる技術を開発したと発表した。 農産物の水分量は品質の重要な指標であり、従来は抽出したサンプルを粉砕して電気抵抗を測定するなどの破壊検査が行われてきた。しかし、サンプリングや測定に手間がかかるうえ、全数検査ができないといった課題があった。 今回開発した技術では、数GHzの電磁波を農産物に照射し、農産物の内部を通過した電磁波の位相の変化量と振幅の変化量との関係から、水分量を測定できる。この手法では、電磁波を照射してから計測結果を得るまでの1秒以下なので、農産物をベルトコンベアなどで移動させながら、ほぼリアルタイムで測定できる。これにより、大量の農産物の水分量を計測でき、全数検査も可能となる。さらに、今回の手法で用いる電磁波は、包装用フィルムや発泡スチロール、ダンボールなどを透過するため、包装や箱詰めされた状態でも水分量を計測でき、生産現場での農産物の選別や品質管理が容易になると期待される。 |