2017年01月05日
東レ、タイで膜利用糖化プロセスの技術実証へ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東レ

東レは5日、製糖工場で発生する余剰バガスを原料として、各種のセルロース糖(グルコースを主成分とする糖液)を製造する技術を実証するため、三井製糖との合弁会社(CBT社)をタイに設立すると発表した。

1日当たり15トンのバガスを粉砕・前処理し酵素糖化、膜分離工程を経て、同4・2トンのセルロース糖を製造する計画。東レが保有する水処理分離膜技術と、バイオ技術を融合した「膜利用バイオプロセス」の研究・技術開発の一環となる。

膜利用バイオプロセスとは、糖化、精製のプロセスに水処理用分離膜を使用することにより、非可食バイオマスから高品質かつ低コストな糖原料の製造と精製エネルギーの約50%を削減可能にする技術で、非可食バイオマスを原料とする素材や化学品の実現に貢献する。

また、今回の取り組みは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトの一環となる。

合弁会社CBTは資本金6億8000万バーツ、東レグループが67%、三井製糖が33%出資しバンコク市に設立する。