2017年01月10日
第一三共、米Kite社とがん治療薬開発で提携
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:第一三共

第一三共は10日、米国のKite ファーマ社(本社・カリフォルニア州)が保有するがん領域における細胞治療薬の研究開発パイプラインに関し、日本におけるKTE-C19の開発、製造および販売の独占的実施権およびその他の開発品目と今後3年以内に臨床開発に入る開発候補品目の導入オプション権をKite社から取得する契約を締結したと発表した。

Kite社は、患者自身の免疫細胞に遺伝子改変を行い、がん細胞に対する攻撃性を高めた遺伝子改変免疫細胞を医薬品として使用する自家細胞治療薬の研究開発パイプラインを保有している。

とくにKTE-C19は、CD19と呼ばれる悪性リンパ腫細胞の表面に発現している抗原を標的とする細胞治療薬(CAR-T)で、静脈内投与により再発性または難治性の悪性リンパ腫に対する治療効果が期待されている。同剤は、米国においては米食品医薬品局(FDA)から画期的治療薬指定を受け、昨年12月に申請承認を行い、欧州において欧州医薬品庁(EMA)からプライム指定を受けている。

日本での開発および販売は第一三共、治験用製造はKite社が実施する。第一三共は契約締結時に5000万米ドルを一時金としてKite社に支払うほか、マイルストンおよび販売ロイヤルティを支払う。