2000年08月24日
三菱化学、PTMGの特殊グレード展開を強化
四日市の新設備、スパンデックス向けグレード生産に特化
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は、四日市事業所で建設を進めていた連続法によるPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)年産2万トンの新設備が11月に完成するが、スパンデックス向けの一段の競争力アップ、およびウレタン向けなどの少量他品種の特殊グレードの展開を強化する方針だ。
 同社ではC4ケミカル事業展開を加速させているが、四日市事業所における1.4BD(1.4ブタンジオール)、THF(テトラハイドロフラン)の川下製品の強化としてPTMGの増設を実施している。新設備による製品のサンプル出荷は今月末から開始し、10月に手直し工事を実施後、11月から商業運転開始を予定している。
 新設備においては連続法の特長を生かしてスパンデックス向けのグレード生産に特化、品質の安定化・向上を行うことで、競争力の強化を図る。既存プラントでは生産余力ができることもあり、今まで対応できなかったウレタン用の特殊銘柄などの生産が可能となることから、これら少量他品種のグレード展開も進めていく方針。
 現在、同社のPTMGグレードは分子量で9グレードとなっているが、今後はユーザーの要望に対応し、少量でも採算的にあえば対応していくことになるとしている。