2000年08月24日 |
三菱レイヨン、MMAモノマーおよびMAAを値上げ |
第4次値上げ、原料高騰で採算是正進まず |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:三菱レイヨン |
三菱レイヨンは、MMA(メチルメタクリレート)モノマーおよびMAA(メタクリル酸)を9月20日以降出荷分より、それぞれキロ20円、30円値上げすることを決め、需要家との交渉を開始した。 MMAモノマーおよびMAA値上げは昨年春の値上げから通算して4回目となるが、原油、ナフサなどの原料価格の高騰、諸原料の上昇により、採算是正が進んでいない状況となっている。 とくに今年5月に実施された第3次値上げでは、ナフサ、アセトン、メタノールの急騰により相殺され、採算改善につながらなかったとしている。さらに4Q以降もこうした原料の高値状態は継続する可能性が強く、改めて採算是正に取り組む必要性がでできたとして、今回の値上げに踏み切ったもの。 また、需給逼迫が続いていることから、同社では輸出については長契品についても納期調整を実施する状況となっており、安定供給をはかるためにも価格を修正し、採算性を改善、再投資可能な状況にする必要があると判断したとしている。 MMAモノマーの国内価格修正は、昨年4月21日から20円の値上げが実施、第二次値上げとして9月21日から20円の引き上げが実施されている。こうした2回の値上げが行われたものの、価格水準はアジアでの経済混乱、国内景気の低迷などから価格軟化が進んだ1998年の値下がり前と同水準であるとされており、一段の採算是正として4月1日出荷分から15円幅での第3次値上げが実施されているが、原料高騰により採算的には依然厳しい状況が続いている。 |