2017年02月06日
石化協、千葉で事故事例巡回セミナー
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

石油化学工業協会はこのほど、千葉県市原市のサンプラザ市原で、第16回事故事例巡回セミナーを開催し、参加したコンビナート各社の第一線保安担当者に安全防災への注意を改めて呼びかけた。

講演は、「続発する化学災害の背景要因と保安力の向上」と題して、安全工学会 保安力向上センターの若倉正英センター長、また「東ソー四日市事業所の安全改革運動」について、東ソー 環境保安・品質保証部の竹田裕二部長がそれぞれ講演した。

若倉氏は、専門家の立場から、これまでに各国で発生した重大事故の原因や保安力に関する調査結果などを紹介しながら、「コスト圧力のほかに安全教育の不足が事故の原因になりやすい」「安全な状態が長く続くと、危険性を感じなくなりやすい」と、持論の安全防災論を説いた。
竹田氏は、2011年11月の南陽事業所の事故を教訓に、全社あげて「安全改革活動」に取り組んでいると現状を報告した。その中で、従来の保安活動では十分とはいえなかった事項を洗い出し「安全文化の醸成」や、資源の配分も含めた「設備保全の向上」に務めていると詳しく説明した。

会場には企業14社から約80人がつめかけ熱心に聴き入っていた。