2000年08月23日 |
MMAモノマー、相次ぐ定修で供給問題が深刻化 |
欧米でも設備休止・トラブル相次ぎ、需給タイト化進む |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成、三菱ガス化学、三菱レイヨン |
MMA(メチルメタクリレート)モノマーは、透明ABS、MS樹脂などを中心とした強い需要が続いていることからタイト感が続いているが、供給側では9月から相次いで定修から実施されることから需給環境が一段と逼迫、とくに輸出市場では調整に踏み切らざるを得ない状況となりつつある。 日本では最大手の三菱レイヨンが9月下旬から11月上旬まで大竹工場のACH法年産10万トンプラントの定修を実施、10月には旭化成・川崎、日本メタアクリルモノマー・姫路が、11月には三菱ガス化学・新潟がそれぞれ定修を予定している。さらにアジアでは10月にシンガポールのシンガポールMMAモノマーも定修を実施するなど、アジア全体で一段と需給が逼迫することが確実視されている。 また、欧米でも、スペインでのMMAプラントの閉鎖、フランスの労働争議によるプラント停止、米国のプラントトラブルなどによりタイト感が強まっており、アジアへの玉流入は無い状況が続いていくと見られている。 こうしたことから、供給問題が深刻化していくことが確実な情勢となっており、メーカー側ではスポット契約には応じられないうえ、コントラクトについてもデリバリーの遅延、数量の調整など、納期調整を行わざるを得ない状況になるとしている。 アジア市況についても、現在はCIF1,200ドルを超えた水準となっているが、依然強含みで推移し1,300~1,400ドルを伺う勢いとなっており、年内はこうした状況が続いていくものと見られている。 |