2017年02月09日
日本触媒、酸化グラフェン系材料の量産試作 成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本触媒

日本触媒は9日NEDOプロジェクトで、酸化グラフェン系材料の量産試作に成功したと発表した。酸化グラフェン系材料は厚さが極めて薄く(炭素原子1個分から数層)かつ数マイクロメートル角レベルの大面積という従来にない優れた特徴を有する。同社は、今回の量産試作で生産量が従来のラボレベルから数十倍まで向上したことから、このほどサンプルワークを開始した。

酸化グラフェンの合成にはグラファイト(黒鉛)を経由するが、強酸溶媒中で強力な酸化剤を使用することから大量生産が困難で、研究目的用に極少量が市販されているが、価格も1グラム当たり1万円程度と高く、実用化されていなかった。同社は岡山大学が持つ学術的な知見と融合させて困難だった課題を解決し量産試作に成功した。今後サンプルワークを通じて新規需要の開拓に取り組む。

今回成果の詳細は2月15~17日東京ビッグサイトで開催される「nano tech2017」のNEDOブースと同会場で同時開催される「コンバーティングテクノロジー総合展2017」新機能性材料展の日本触媒ブースでそれぞれ発表する。


<用語の解説>
■酸化グラフェンとは :グラフェンに酸素官能基がついたもので、酸化グラファイトを酸化反応により剥離した炭素原子1~数層のシートをいう。


ニュースリリース参照
http://www.shokubai.co.jp/ja/news/file.cgi?file=file1_0252.pdf