2017年03月08日

東邦テナックス、欧州で炭素繊維リサイクル素材開発

【カテゴリー】：環境/安全 【関連企業・団体】：帝人

東邦テナックス（本社：東京都千代田区、中石昭夫社長）は7日、欧州事業会社であるドイツのトーホー・テナックス・ヨーロッパ（本社：ブッパタール市、TTL社）がこのほど、リサイクル素材を使用したCFRTP（熱可塑性炭素繊維複合材料）として「テナックス」EコンパウンドrPEEK　CF30を開発したと発表した。この成形品のサンプルを3月14日からパリで開催される「JECワールド2017」に展示する。 今回開発したのは、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板を加工する際に発生する端材と、熱可塑性樹脂ポリエーテルエーテルケトン（PEEK）のリサイクルポリマーを組み合わせて得た炭素繊維30%の素材。 射出成形用のバージン品と同等の引張強度、粘度、耐薬品性、耐摩耗性、低吸水性を有し、コストは4-6割の削減を実現した。パートナーである航空機のOEMメーカーなどとともに、「テナックス」のリサイクル素材を使用したアクセルパネル（主翼などに使用される部材）のサンプル製造にも成功した。今後は航空宇宙用途だけでなく、自動車向けにも「テナックス」コンパウンド品の市場開拓を図っていく方針だ。