2017年03月28日
長瀬産業「発酵霊芝」に敗血症軽減効果
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:長瀬産業

長瀬産業は28日、独自開発した機能性素材の発酵霊芝(キノコの1種)の新たな機能として、内因性敗血症モデル動物の延命効果を確認したため、先に仙台で開催された日本薬学会第137年会で報告したと発表した。東京薬科大学の大野尚仁教授らのグループとの共同研究による成果。

霊芝はキノコの1種で、血圧やコレステロールの低下作用、血糖値の改善作用、免疫調整作用など多くの効果が認められ、飲料品や食品として利用されている。だがキノコとしての効果や関与成分など不明な点も多く各国で研究が進められている。

内因性敗血症は、消化管バリアが破壊されることによる全身性細菌感染によって引き起こされる疾患。研究チームは今回、発酵霊芝を配合した餌を与えたマウス(発酵霊芝群)と、配合していない餌を与えたマウスを対照に実験した結果、発酵霊芝群に顕著な生存日数の延長が確認された。内因性敗血症を軽減することを示した。発酵霊芝による腸管バリア機能の向上、感染防御免疫の強化が寄与していることが考えられる。今後さらに研究を積み重ねていく方針だ。