2000年08月16日
独バイエル、子会社のバイエル・ソーラーをソーラーワールドに売却
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:バイエル

 独バイエルはこのほど、太陽電池用シリコンウェハー生産子会社のバイエル・ソーラーを、ソーラーワールド社に売却することで合意した、と発表した。
 今回の合意にともない、バイエルは売却代金を現金で受け取り、ソーラーワールド社の株式の9%を保有する。売却は、ドイツ独禁法当局とバイエル経営委員会の承認を経て実施される。売却を決定した理由についてバイエルは、同社の中核事業部門であるヘルスケア、農業関連製品、高分子材料および化学品の4つに注力するためである、としている。
 バイエル・ソーラーは、ドイツ東部のフライベルクに本社を有し、太陽電池用シリコンウェハーの製造に特化しており、従業員は120名。2000年度は3,000万ユーロ以上の売上高を見込んでいる。今回の売却により、ソーラーワールド・グループに戦略的に統合されることになるが、バイエルの社員30名は引き続き、ソーラーワールドにおいて研究開発や中期的パイロット生産などの分野に従事することになる。
 バイエルの化学品事業部門代表であるゴットフリート・ザビー専務は、「太陽電池モジュールは、成長産業の一つであるが、中核事業の化学品や医薬品とは異なる分野の事業であることから、バイエル・ソーラーをグループ内に抱えて事業拡大を図るよりも、売却することを選んだ。ソーラーワールドは、この事業部門を大きく成長させ、フライベルクの生産能力を二倍に拡大する計画である」と語った。