2000年08月16日
中国の樹脂の注文、8月に入っても活発
例年にない現象、韓国が積極的に対応
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社の情報によると、中国によるポリオレフィンなど汎用樹脂の需要は8月に入っても依然として活発という。例年8月は中国の発注が極端に減る時期。ただし昨年8月はめずらしく落ち込みが少なく、異例の現象として注目された。それが今年はそれをさらに上回り、これまでの月をも超える規模の引き合いと発注量になっているという。
 その要因の一つは、韓国のポリエチレンの禁輸措置によってLDPEとHDPEの国内在庫が不足してきたことにあると見られている。しかし、PPに対する需要も極めて旺盛なのでポリオレフィン全体に需給が活発になっているというのが大手商社に共通した見方となっている。家電向けも包装材向けもともに引き合いがこれまで以上に活発のようだ。
 これに積極的に対応しているのは韓国の樹脂メーカーで、8月に入って船積みしたポリエチレンだけでもすでに4万5,000トンに達している模様。韓国の樹脂メーカーの間には、この機会に中国向け輸出価格を引き上げる構えのところも出始めているようだ。