2017年04月05日 |
京大、ギャンブル依存症の神経メカニズム解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学は5日、高橋英彦医学研究科准教授らの研究グループが、ギャンブル依存症の神経メカニズムについて「依存症患者はリスクに対する態度を切り替える能力に障害があることが分かった」と発表した。新たな治療法開発につながると期待されている。 研究グループは、状況に応じて最適なリスクの取り方を切り替える必要のあるギャンブル課題について考案し、患者の態度に特徴が見られるかどうかを検討した。実験の結果、患者はリスクの大きさについての判断を柔軟に切り替えることに障害があることが分かった。リスクを取る必要のない条件でも不必要なリスクを取ることを確認した。 また機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で患者の脳の活動状態を調べたところ、リスクの判断に重要な前頭葉の一部である背外側前頭前野と内側前頭前野の結合が弱いことも明らかになった。このことは多様なギャンブル依存症の病態の理解と、新たな治療法の開発につながると期待されるとしている。 研究成果は、4月4日付の英国の学術誌「Translational Psychiatry」に掲載された。 |