2017年04月19日
塩ビ樹脂好調 16年度生産 6年ぶり160万トン台回復
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

塩ビ樹脂の生産・出荷が好調だ。VEC(塩ビ工業・環境協会)が19日発表した3月実績によると、生産127.8千トンで前年比100.1%、出荷149.5千トンで同106.5%と、ともに前年を上回った。
この結果、2016会計年度(16年4月~17年3月)の生産は1,615.8千トン(101.2%)、出荷1,613.3千トン(101.9%)と2010年度以来となる“待望”の160万トン台回復を果たした。対前年度比プラスも4年連続に伸ばした。

同協会の角倉護会長は会見で、表に目を通しながら「いい数字が出ているが、3月は年度末なので、実態を表しているかどうかよくわからない。4月に入ると農業用軟質フィルムが動き出す。公共投資案件も出てくる。4月以降の動きを見極めるほうが大事だ」と感想を述べた。また生産160万トンのうち輸出が50万トン以上を占めている。「輸出ウェートが高いのでは」との記者側からの質問には、「輸出はインド向けが中心だが、当面大きな変化はないと思う」と明快だった。それより気になるのは各社の設備稼働状況のようで「160万トンという生産量は能力的に上限に近づいている。そのうちにデボトルの動きが出てくるかもれない」と今後に注目する姿勢を見せた。久ぶりに耳にする“デボトル”だった。

(注)VEC発表の生産・出荷実績はニュースリリースにあります。

ニュースリリース参照
〇塩ビ樹脂
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1492590185.xls
〇塩ビモノマー
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1492590185.xls