2017年05月29日

日本ゼオン、CNT開発に計算科学、NEDO事業に参画

【カテゴリー】：行政/団体（経営） 【関連企業・団体】：日本ゼオン

日本ゼオンは29日、NEDO（新エネルギー・産業技術総合開発機構）の超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクトに参画し、CNT（カーボンナノチューブ）の応用製品開発を急ぐことにしたと発表した。同社と古河電工、産総研3者の共同提案が採択された。事業期間は2017～21年度。NEDOの予算総額約120億円（予定）。 NEDOは、新しい機能性材料の開発を促進するため、2016年度から計算科学や人工知能を活用して試作回数や開発期間の大幅短縮を図る手法の研究を進めている。 日本ゼオンなど3者は、ナノカーボン材料をターゲットとして、製品中の材料の複雑な挙動と機能を推測するシュミレーション手法を構築し開発のスピードアップを図ることにした。CNT材料の性能を十分に引き出した製品を世界に先んじて開発していくためには、材料の構造と電気・熱特性の最適化、他の材料との相互作用の制御など技術的なブレークスルーが必要。計算科学を使いこなし、開発時間の大幅短縮が実現すれば、材料産業界にとって競争力強化につながることになる。 3者は今後、CNTを応用した軽量電線、高耐熱・高強度のCNT複合ゴム材料、グラフェン透明導電フィルムなど応用製品の早期実用化を目指す。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1496025874.pdf