2017年06月27日
理研 加熱・冷却どちらでも形成「超分子ポリマー」開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所は27日、創発物性科学研究センターの宮島大吾上級研究員らの研究チームが、試験管中で原料を加熱・冷却のどちらの操作でも形成できる「超分子ポリマー」の開発に成功したと発表した。

超分子ポリマーとは、小分子(モノマー)間に働く非共有結合と呼ばれる引力で、モノマー同士を接着させて作るポリマーのこと。研究チームは近年、話題の“分散したポリマーが加熱により凝縮する現象”に着目し、超分子ポリマーを開発した。

同ポリマーは、加熱により重合が進行するため、温度上昇に伴い粘度が大きく上昇すると考えられる。このため将来、エンジンオイルなどへの応用が期待できる。

同研究は、国際科学雑誌「Nature Chemistry」への掲載に先立ち、オンライン版(6月26日付)で紹介される。