2017年07月07日
NEDO、鹿児島沖で「海流発電実証」世界初
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NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は7日、海流エネルギーを利用して発電する、新たな再生可能エネルギー技術「水中浮遊式 海流発電システム」の100KW級実証機「かいりゅう」がIHI横浜事業所で完成し、近く鹿児島県十島村口之島沖の黒潮海域で世界初となる実証試験を行うと発表した。2020年の実用化を目指す。

「かいりゅう」は3本の円筒を三角に並べて固定した飛行機のような形をしており、中心から見て左右両方の筒先にはそれぞれ2枚羽根のプロペラ(タービン)が付いている。大きさは全長約20m、全幅約20m、高さ約11m。

海底に設置したシンカー(固定するための一種の錨)から浮体式発電装置を海中に係留し、海流の流れによってタービン水車が回転し発電する仕組みだ。海底から海中に浮遊させることで1000m級の大水深度での設置にも対応できる。波浪の影響受けない安定した運用が可能。船舶の航行にも支障を及ぼさず、設置海域を広く設定することができる。浮力を調整することで必要に応じて海上に浮上させメンテナンスすることもできる。
実証海域は今回、内閣府総合海洋政策推進事務局から実証フィールドとして選定された。
実証機「かいよう」の名前は、地元十島村の小中学生から公募し同村の村長が選んだ。