2002年03月28日
クラレ、酢ビ系ポリマー溶融紡糸繊維“ミント”シリーズ開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ

 クラレグループは28日、酢酸ビニル系ポリマー技術により、開発・量産に成功した樹脂「エクセバール」を独自の溶融紡糸技術によって繊維化することに成功したと発表した。今後“ミント”シリーズとして、繊維事業の中核に位置づけ本格展開していく。
 
 同シリーズは、新規性の高い複合繊稚機能をもっているので「幅広いニューフィールドをひらく素材」として期待しており、今後グローバルに通用する新しいタイプの合成繊維として、衣料から非衣料分野まで多用途に展開していく。超精密構造を持つ繊維化も可能だという。
 
 「エクセバール」は、ポバールと「エバール」の開発・量産化で培った、独白の酢酸ビニル系ポリマー技術を生かして世界で初めて開発に成功したポリマーで、溶融成形性と、水溶性を同時に有する特徴がある。

 “ミント”シリーズは、「エクセバール」を他のポリマーと溶融複合紡糸した繊維で、水溶性の「エクセパール」成分を抜き出す技術により、繊維の機能や表情に多種多様な変化をもたらすことができる。今回は、ポリエステルとの複合長繊維の開発に成功し、これによって、超軽量繊維や高発色マイクロファイバー等が生まれた。「エクセバール」100%糸は、他繊維との複合用途を中心に展開する。

同社では2002年度の販売計画を年間500トン、将来は3,000トンを目指すとしている。