2017年07月28日 |
産総研など、ガラスやシリコーンの基本構造解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:NEDO、産業技術総合研究所 |
NEDO、産業技術総合研究所、日本原子力研究開発機構、J-PARACセンター、総合科学研究機構の5者は27日、世界で初めて、ガラスやシリコーンの基本構造を解明したと発表した。ガラスや多くのシリコーンの基本単位構造であるオルトケイ酸の結晶作製に成功し、19世紀から未解明だった同物質の詳細な分子構造を解析した。 同成果により基本単位から構造が制御されたシリコーンの合成が可能となり、高機能・高性能なケイ素材料製造への貢献が期待できる。 シリコーンや機能性シロキサン化合物などの有機ケイ素材料はシャンプーや化粧品、キッチン用品など生活に身近な製品から、LED電球、太陽電池モジュールなどの高機能製品までさまざまに使用されている。有機ケイ素材料に要求される性能水準も年々高まり、電子機器の小型化やLED高輝度化に伴う発熱や、高強度の光に長時間耐える材料の開発などが求められている。 産総研は今回、NEDOプロジェクト「有機ケイ素材料機能性化学品製造プロセス技術開発」で、有機化学的手法を無機化合物のオルトケイ酸の合成に応用し、不安定なオルトケイ酸を安定的に合成し、その構造解析に成功した。 同研究成果は、英国の学術誌「Nature Commnnications」7月26日付に掲載された。 |