2017年09月06日 |
東大、神経系が刺激強度を記憶するメカニズム解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学大学院理学系研究科の飯野雄一教授は6日、線虫を用いて神経系が刺激強度を記憶するメカニズムを解明したと発表した。線虫は餌があった時の塩の濃度を記憶して、記憶した濃度のところに集まることが知られていたが、そのしくみは分かっていなかった。飯野教授らのグループは線虫が濃度を記憶するのに大事な生体分子を見つけた。 ジアシルグリセロールという生体分子が感覚刺激の強さの記憶に関わることを発見した。感覚刺激の「強さ」を記憶し、それにしたがって行動を変化させる分子的な仕組みも分かった。ジアシルグリセロールは生物の細胞膜が共通に持つ生体分子で、いろいろな機能調節に働くことが知られている。今回発見されたしくみは他の生物でも用いられている可能性が強い。 |