2017年09月11日
積化成、単一素材で表面特性が異なるゲル材開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:積水化成品工業

積水化成品工業は11日、これまで技術的に困難だった単一素材で異なる特性をもつゲル素材「テクノゲル」の新製品「LNグレード」の開発に成功したと発表した。「テクノゲル」は、ポリマーマトリックスの中に溶媒や保湿剤、電解質などを持たせた素材で安全性にすぐれている。粘着性や導電性を付与することで医療用の心電図や低周波治療器用パッドなどの生体電極に欠かせない構成部材となっている。

近年は医療・健康、ウェラブル分野向けなど需要の広がりとともに、ゲル素材へのニーズが多様化し、より高度な品質が求められるようになった。

新開発の「LNグレード」は、単一素材でありながら「強粘着と弱粘着」の両立を実現した。ゲルの表と裏の硬さが異なるという特性をもつ。皮膚にやさしくはがしやすい、長時間安定的に固定できるため、皮膚メディカル・デバイスとして幅広い用途展開が期待できる。2020年度には10億円の売上を見込む。