2017年09月26日 |
筑波大など、膵がん治療にレクチン融合薬開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
筑波大学の小田竜也教授(医学・医療系)らと産総研の平林淳首席研究員(創薬基盤研究部門)らの共同研究グループは26日、難治がんの代表である膵がんの幹細胞表面に強く発現している糖鎖構造と、それを特異的に認識するレクチン(糖鎖結合能力を持つタンパク質)「rBC2LCーN」を発見したと発表した。 これまでレクチンの多くは血液凝集活性を持つと考えられ、生体に投与する薬剤としてはあまり利用されてこなかった。だが今回、rBC2LCーNレクチンが全く血液凝集をもたらさないことを見出し、薬剤キャリアーとして応用することができた。緑膿菌下毒素を抗がん薬として融合したレクチンはマウスの腹腔内・血管内に安全に投与することができ、さまざまな膵がんモデルを有効に治療することにも成功した。 同研究成果は、近く米国がん学会誌「Molecular Cancer Therapeutics」に公開される。 |