2017年10月18日 |
理研と東工大、スピンが偏った超伝導状態 検証 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:理化学研究所、東京工業大学 |
理化学研究所創発物性科学研究センターの岩谷克也上級研究員、東京工業大学 科学技術創成研究院の笹川崇男准教授らの共同研究グループは18日、「トポロジカル超伝導体」の候補物質β-PdBi2において、スピンが偏った(スピン偏極した)特異な状態が超伝導になっていることを明らかにしたと発表した。 これまでスピン偏極と超伝導を同時に観測した例はなかった。 今回、研究グループはトポロジカル超伝導体の候補物質として知られるβ-PdBi2(pd:パラジウム、Bi:ビスマス)の高品質単結晶作製に成功した。走査型トンネル顕微鏡/分光法を用いて、表面のスピン状態および超伝導状態を同時に観察した。また同時に、超伝導ギャップの観測にも成功し、スピン偏極状態が超伝導になっていることを実験的に示した。 同研究は科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST)の一環として行われた。 同研究成果は近く、国際科学雑誌「Nature Communications」に掲載される。 |