2017年11月06日
富士フィルム、米・英拠点で抗体医薬品設備 増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フィルムは6日、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大させるため、米国・英国のCDMO拠点に32億円の設備投資を行うと発表した。米国ではテキサス拠点(FDB社)に22億円を投じて抗体医薬品生産に必要な設備を追加導入する。英国では約10億円をかけて同医薬品の生産プロセス開発拠点の拡充を図る。

富士フィルムは今年3月にバイオCDMO(生産プロセスの開発・製造受託)事業部を新設するとともに、同事業の拡大を進めてきた。米国FDB社は現在、抗体医薬品向けの開発・生産プラットフォーム「Saturn mAb(サターンマブ)プラットフォーム」を活用した開発・製造受託サービスに注力する。18年初稼働を目指してシングルユース仕様の2000リットル動物細胞培養タンク3基を導入する計画を進めているが今回、計画を前倒しして2000L培養タンクをさらに3基導入し、計6基での生産体制を構築する。テキサス拠点の生産棟には最大12基まで導入できる拡張スペースを有する。

一方、英国拠点(本社:ベリガム)では生産プロセスの開発拠点約930平方メートルを倍増させ、医薬品成分などを高速で自動分析できる最先端機器や、培養・精製の小スケール実験が全自動で行える最新鋭設備を増強する。富士フィルムは2023年度にはバイオCDMO事業で1000億円の売上を目指す。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1509936293.pdf