2018年01月04日
【年頭あいさつ】東ソー社長 山本寿宣
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東ソー

【年頭あいさつ(要旨)】

   東ソー社長 山本寿宣

 皆さん、明けましておめでとうございます。本年が皆さんや皆さんの家族にとって、実りの多い年になるよう祈念しております。
 昨年、米国では米国第一主義を掲げるトランプ新大統領が誕生し、環太平洋経済連携協定(TPP)の離脱を提唱するなど、保護主義的な動きをみせ、ヨーロッパでは多数の難民流入に端を発した英国のEU 離脱問題、秋のドイツ総選挙では二大政党が大きく議席を減らすなど、世界的に政治リスクが継続する様相を呈しています。また、中東のエルサレム帰属問題やアジアにおける地政学リスクによる混迷も続いており、OPEC の減産合意や、中国の経済成長率の鈍化等、日本を取り巻く経済環境は益々不透明感を増しています。一方、国内においては、内需は回復基調にあるというものの、天候不順や地震の発生リスクもあり、実感としては弱含みで推移していると感じます。

 この先行き不透明な環境下、当社の今年の経営課題は第一に業績予想の達成です。為替や原燃料価格動向だけでなく、需給動向にも注視していく必要があります。2018 年度は中期経営計画の最終年となります。経済環境の変化があるとしても、中期経営計画の達成に向けて、着実に進展しましょう。なお、今年は次期中期経営計画を策定する年でもあります。各事業がより成長するとともに安定した収益が確保できるよう計画を練って頂きたいと思います。

 第二に安全対策です。2014 年度からの健全化工事に続き、2017 年度も予防保全の観点から投資を継続しています。昨年の計器室訪問を通して感じたことは、世代間格差の課題がありながらも職場の雰囲気が明るく、協力し合える職場環境づくりに皆さんが努力しており、今後に期待できるものと感じています。より働きやすい職場環境を目指し、関係部門の皆さんの技術力と知恵を結集し、安全な化学メーカーとしての位置づけを確立しましょう。

 第三に成長戦略についてです。中期経営計画でも示しているように、安定的な収益を計上するためにも、競争力強化を目指すコモディティ分野と機能性を追求するスペシャリティ分野を両軸として、バランス良く事業拡大を目指していきます。その実現に向けて産学官の研究だけでなく、海外に研究員を派遣し、直接・間接的に市場のニーズを収集しながら、M&A を含め、今後期待される機能製品の発掘・上市を目指します。各研究所の今後の研究成果に大きく期待しているところです。

 第四にコンプライアンスの実践です。大事な事は各自が留意して日頃の行動に気を配る事です。「おかしい、理屈に合わない」と感じたら、過去からのやり方も原理原則に立ち返って整理し直してみることも大事です。

 第五に現場力の強化です。各事業部、各事業所において、今後目指すべき方向や課題は整理されていますが、その実現にあたっては現場力が発揮される事が肝要です。営業、製造、研究、管理部門のそれぞれが指示待ちになるのではなく、皆さんが当事者意識を持って業務に従事してもらいたいと考えています。
 当社が皆さんにとって働き甲斐があり、自負できる会社にしまじょう。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1515056873.pdf