2018年02月23日 |
宇部興産、LDPE品質検査に不正「品質に問題ない」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:宇部興産 |
宇部興産の山本謙社長は23日記者会見し、低密度ポリエチレン(LDPE)の品質検査に一部不正があったと発表した。同社と丸善石油化学が50%ずつ出資する宇部丸善ポリエチレン(松尾典秀社長)が販売した製品の一部(約7%相当分)に、検査データを改ざんした製品があった。生産を請け負った宇部興産千葉石油化学工場で、顧客との契約に基づく検査項目の一部を実施せず、過去のデータを掲載していた。 検査に不正が行われたのは1990年代からで、製品は主に電線ケーブルに使用される押出被覆用途向けに販売されてきた。全体で75項目に及ぶ検査項目のうち、一部顧客と約束した検査を実施しない項目が合わせて約15項目あった。ふだん行っている検査のプラスα部分で、数量的には全体の約7%という。対象製品が出荷されたユーザーは33企業グループ、計50社。 社内で事実関係が明らかになったのは昨年12月11日。同社は同月27日付で対策本部(本部長、山本謙社長)を設け品質の確認と原因究明、再発防止策などを検討してきた。また今年2月21日付で弁護士らによる調査委員会(委員長、小田修司弁護士)を発足させ、今後の対応策についての検証を依頼した。 山本社長は「7割以上のユーザーには事実関係を説明し了解をいただいた。強度などの品質や安全性には問題がない。ユーザーへの説明や品質確認をするのに時間がかかった。今後は内部監査の徹底を図る。(責任問題については)調査委員会の結論を待って考えたい」と語り陳謝した。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1519372915.pdf |