2002年03月27日
海外で石化プラントのトラブル相次ぐ
SMはノバとシェルで合計100万トン設備が運休
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井物産

 三井物産など大手商社によると、海外で石油化学プラントが相次いで事故あるいはトラブルを起こして運休している。
 
 その一つは、米・ベイポートで稼動中であったノバの年産57万5,000トン能力のSMプラント。21日に発生した火災事故で運転を停止しており、同社では今週に入って3週間のフォースマジュールを宣言した。
 また、リビアのラスコの同35万トン能力のエチレンプラントも、同じ21日に発生したエチレンタンクの火災事故によって操業を停止している。同社の場合は、オレフィン全量を海外に輸出してきたので欧州市場などに影響が出そう。
 これらに続いて24日には、シェルがオランダに建設した年産80万トンのエチレンプラントが停電によって一時運休した。エチレンプラントはその後再稼動した模様だが、44万トン能力のSMプラントはまだ稼動を再開していないと伝えられる。
 こうしたことから、欧米では特にSMの需給が急速に逼迫、このため直近のスポット価格はトン当たり1000ドルを超えるところまで急騰している。これがアジア地域の相場にも影響を及ぼすのは必至と見る向きが関係筋には多い。