2018年03月09日 |
第一三共、大腸がん適用へ 新剤第2相臨床開始 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:第一三共 |
第一三共は、HER2(細胞の増殖に関与するとされるタンパク質)発現の再発・進行性大腸がん患者を対象に開発中の新薬(DS-8201)について、第2相臨床試験を開始したと発表した。最初の患者への投与を開始した。 大腸がんの治療はこのところ大幅改善されているが、再発・進行性の大腸がんにはまだ限られた治療法しかないのが現状。HER2は、大腸がん細胞の約3%に過剰発現し、抗EGFR療法への耐性獲得等に関与する可能性が示唆されている。現在、大腸がんの治療において抗HER2療法はない。 同試験は、2回以上の標準治療歴のあるHER2発現の再発・進行性大腸がん患者を対象とした第2相臨床試験で、最初にHER2陽性の患者を対象に本剤の有効性と安全性を評価する。主要評価項目は全奏効率で、日米欧で約50名の患者を登録する予定だ。同社としてはDS-8201の乳がん及び胃がん領域に続く第2相臨床試験となる。 <用語の解説> ■全奏効率とは :腫瘍が完全に消失または30%以上減少した患者の割合をいう。 |