2018年04月06日
京大、「白血病の延命効果 確認」新手法開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:京都大学

京都大学の上久保靖彦医学研究科准教授らの研究グループは6日、骨髄微少環境(ニッチ)のうち血管内皮に重要な働きをする因子(E-Selectin)を「RUNX阻害剤」で制御することで、白血病細胞の骨髄への潜入を抑制し、マウス移植モデルの生存期間を大幅延長させることに成功したと発表した。

これは、白血病治療戦略に、直接的な抗がん剤治療に加えて、骨髄微少環境(ニッチ)制御という新しい治療コンセプトを提示する画期的成果となる。

「UNX阻害剤」は、白血病細胞への直接的な抗腫瘍効果だけではなく、骨髄血管内皮ニッチを制御することが可能なことが示唆された。今後は維持療法、白血病の再発を抑える新たな白血病治療戦略の一つとしてさらに開発を進める。

同研究成果は、2018年3月2日に国際学術誌「Blood Advances」オンライン版に掲載された。