2018年05月08日 |
京大、植物細胞リグニン・多糖間結合を初めて解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学 生存圏研究所の西村裕志助教らの研究グループは7日、植物細胞壁中の芳香族高分子であるリグニンと多糖間の共有結合を初めて解明したと発表した。木材中からリグニンと多糖間の結合部を多く含む試料を抽出し、2次元、3次元NMR法を用いて、リグニンと多糖間の共有結合のつながりと周辺構造を連続的に解析することに成功した。 同研究成果は、4月25日に国際学術誌「Scientific Reports」誌にオンライン掲載された。 植物細胞壁の構造ではまだ解明されていないことが多いが、今回リグニンと多糖という性質の異なる高分子が植物細胞壁中で共有結合していることがNMR法によって初めて明確に証明された。今後は、地球上に最も多く存在するバイオマスの利活用開発への貢献が期待される。 |