2018年05月29日
宇部興産子会社、生コン骨材にJIS不適合
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:宇部興産

宇部興産は29日、連結子会社である関東宇部コンクリート工業(本社:東京都品川区、田中義克社長)が製造する生コンクリート(生コン)について、建築基準法に基づく国土交通大臣認定およびJIS認証仕様への不適合が判明したと発表した。

関東宇部社は、生コン製造に必要な石灰石骨材をグループ企業の宇部マテリアルズ(本社:東京都中央区、市川正隆社長)から仕入れてきたが、大臣認定及びJIS認証取得の際に届けていた山口県美祢市伊佐産の骨材のほかに、無届けの高知県仁淀川町鳥形山産骨材を使用していた。伊佐品の供給が需要の伸びに追い付かず、鳥形品を混入使用してきた。

関東宇部社は豊洲、浦安、溝の口、横浜の4工場から出荷したコンクリートに鳥形品を混ぜて使用していた。使用を始めたのは2006年から判明した2017年11月までで、使用比率は3割~5割。ただ、鳥形山はわが国最大の石灰石鉱山であり、生コン用骨材は広く各地で各メーカーによって使用されている。品質も伊佐品と同等で、4工場での骨材の受入検査や製造したコンクリートの工程検査・製品検査でも異常値がないこを確認済みだ。「これまで宇部マテリアルズを信頼して仕入れてきた」(関東宇部コンクリート総務部)。

関東宇部社は現在、JIS認証機関からの連絡を受けて5月14からJISコンクリートの出荷を自粛中。出荷したコンクリートの安全性について、第三者機関から品質への影響がないとの見解を得ているところである。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1527578098.pdf