2018年09月07日
日化協など5団体、海洋プラ対応へ新組織、会長に淡輪氏
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:日本化学工業協会
会見する淡輪新会長

海洋プラスチック問題の解決に業界の関心が広がる中、日化協、プラ工連、プラスチック循環利用協会、石化協、VEC(塩ビ工業・環境協会)の5団体は7日、対応策を推進していくための協議会機関として、Japan Initiative for Marine Environment(JaIME)を立ち上げ、会長に淡輪敏日化協会長(三井化学社長)を選出した。40の企業・団体が参加。事務局を日化協に置いた。また18年度新事業計画として、以下の4項目を決めた。

(1)情報の整理と発信
(2)国内動向への対応
(3)アジアへの働きかけ
(4)科学的知見の蓄積

淡輪会長は直後に記者会見し「わが国は廃プラ利用率が2016年で759万トン、廃プラ全体の84%と他国に比べてもすでに高いが、さらに残りの16%を埋めていきたい。日化協はレスポンシブル・ケア活動に積極的に取り組んできた。この精神を今後の海洋プラごみ対策に生かす。科学的知見や客観的なデータが必要なのでこれを集める。
スケジュールなどは今後決める。東南アジア各国への啓蒙や情報発信も大切だ。できればすぐにでもやりたい。国際貢献できればと思う」などと抱負を語った。

また、使い捨てプラスチックを削減するという海外の動向について聞かれると「使い捨ての対象分野がはっきりしていないし、デリケートな問題を含んでいる。一般論としてなら、減らせるものは減らすということでいいと思う。だがプラスチックには性能やコストなど、ここまで伸びてきた理由がある。ごみ袋にしても消費者の協力も必要になる」と慎重な口ぶりだった。