2002年03月26日
廃プラスチックの有効利用率、00年は50%に拡大
プラ協がプラ製品の廃棄・再資源化フロー図の00年版作成
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は、かねて作成中であった「プラスチック製品の廃棄・再資源化フロー図」の2000年版が完成したため26日、その概要を発表した。
 
 それによると、2000年における廃プラスチックの総排出量は前年比2.2%増の997万トンに、また、有効利用廃プラスチック量は同9.3%増(42万トン増)の494万トンとなっている。したがって、総排出量に占める有効利用率は50%ということになる。前年に比べると4ポイントの拡大である。10年前の90年は有効利用量が14万4,000トンで、有効利用率は26%であった。10年で有効利用量はほぼ3.5倍に拡大、利用率も大幅にアップしたわけ。

 2000年の有効利用で注目されるのは、発電付き焼却やセメント原料化などのいわゆるエネルギー回収が増えている点だ。また、容器包装リサイクル法の完全施行に伴って再生利用、油化、ガス化、高炉ならびにコークス炉原料化が伸びている点も大きな特徴に挙げられる。
 有効利用された合計494万トンの内訳は、再生利用が139万トン(処理・処分全体の14%)、油化・高炉原料化が10万トン(同1%)、固形燃料化が19万トン(同2%)、発電付き焼却が191万トン(同19%)、熱利用焼却が135万トン(同14%)--となっている。
 このうちの再生利用量139万トンの中の51万トン(前年は47万トン)は使用済み製品で占められている。最も多かったのはPETボトルの12万5,000トンであり、以下は農業用プラスチックの6万5,000トン、包装フィルムの6万4,000トン、発泡スチロール梱包材の6万2,000トン、コンテナー類の5万5,000トン、電線被覆の5万トン--などが続いている。
 同協会では、2001年の有効利用率はさらに拡大していると見ている。