2018年10月16日 |
中外製薬、新規「視神経脊髄炎剤」独学会で発表 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:中外製薬 |
中外製薬は15日、承認された治療薬のない視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)を対象として開発中のヒト化抗IL-6受容体リサイクリング抗体サトラリズマブについて、10~12日にドイツ・ベルリンで開催された欧州多発性硬化症学会(ECTRIMS)2018で、第3相国際共同治験の結果を発表した。 国立精神・神経医療研究センターの山村隆特任研究部長は「今回の主要第3相臨床試験成績は、再発リスクの有意な減少を示し、NMOSD治療の可能性を大きく開くものだ」と述べ、さらに「NMOSDは再発を繰り返す患者が多く、運動機能障害を経て、車椅子生活や失明に至ることもある。治療選択肢がない現在、期待は大きい」と語った。 同試験の主な成績は以下の通り。 (1)免疫抑制剤に対するサトラリズマブの上乗せ投与は、NMOSD患者における再発リスクを62%減少させ、統計学的な有意差をもって主要評価項目を達成した。治験開始48週時点の無再発率はサトラリズマブ群で88.9%、プラセボ群で66.0%、治験開始96週時点の無再発率は、サトラリズマブ群77.6%、プラセボ群58.7%だった。 (2)事前に規定されたサブグループ解析の結果、サトラリズマブは抗AQP4抗体陽性群において、プラセボ群と比較し再発リスクを79%減少させた。治験開始48週時点の無再発率は、サトラリズマブ群91.5%、プラセボ群59.9%であり、治験開始96週時点の無再発率は、サトラリズマブ群91.5%、プラセボ群53.3%だった。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1539573332.pdf |