2018年10月16日

日本ゼオン、敦賀に世界最大幅の位相差フィルム工場

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：日本ゼオン

日本ゼオンは16日、福井県敦賀市の光学フィルム工場に、大型TV向け位相差フィルムの新規製造ラインを建設すると発表した。年産5000m2設備を新設する。2020年4月量産開始の予定。既存設備と合わせてTV向け位相差フィルムの生産能力は16,900万m2となる。世界最大の25,00mm幅の位相差フィルム生産が可能となる。 同社は、光学フィルム「ZeonorFilm（ゼオノアフィルム）」（製品名）を、製造子会社のオプテス（本社：富山県高岡市、赤谷晋一社長）の北陸工場の3拠点、つまり高岡製造所（富山県）、氷見製造所（富山県）、敦賀製造所（福井県）で製造している。 ゼオノアフィルムは、同社が独自開発した熱可塑性プラスチック（シクロオレフィンポリマー）を、世界初となる溶融押出法で生産する光学フィルム。ポリマーの特性である優れた光学特性と寸法安定性を有する。大型TVやモバイル機器のディスプレイ向けに視野角補償や反射防止等の機能を持たせた位相差フィルムの需要が好調だ。 今回の投資は、液晶パネルの大型化に対応するもので、特徴として世界最大幅（2,500mm幅クラス）の位相差フィルムの生産が可能となる。新ラインは年産5,000万m2能力。既存設備と合わせて、TV向け位相差フィルムの生産能力は16,900万m2となる。生産拠点を富山県と福井県敦賀市に持つことで、危険分散（BCP）の上からも有効な増強計画となる。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1539661326.pdf