2018年10月17日
旭化成、他家iPS細胞由来の軟骨製品 実施権取得
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:旭化成

 旭化成は17日、iPSアカデミアジャパン(本社:京都市左京区、白橋光臣社長)と、京都大学発iPS細胞技術の特許通常実施権取得のためのライセンス契約を締結したと発表した。
 
 同契約により同社は、iPSアカデミアジャパンが有するiPS細胞技術関連特許のなかでも、全世界における「外傷性関節軟骨損傷」を適応疾患とする治療用途を対象とした特許の非独占的通常実施権と「軟骨分化誘導技術」に関する特許の独占的通常実施権を取得した。
 
 旭化成は今後、iPSアカデミアジャパンに対してて契約一時金および開発段階に応じた開発マイルストーンを支払う。販売後は、販売額に応じたロイヤルティおよびマイルストーンを支払う。
  
 同社は今後、京都大学iPS細胞研究所 妻木 範行教授との共同研究を推進し、外傷性関節軟骨損傷を適応とするiPS細胞由来の再生医療等製品の実用化に向けて、製造技術の確立を進める。軟骨の再生医療技術を研究開発プラットフォームに加え、同社グループの整形領域における取り組みをさらに強化していく。

【用語の解説】
■外傷性関節軟骨損傷とは :スポーツや交通事故による過度な負荷で生じた関節内骨折、脱臼、または靭帯損傷などの外傷が原因で関節軟骨が一部欠損する状態をいう。これにより正常な関節運動が妨げられ、痛みが生じることで、スポーツや日常活動に支障を来たす。
■軟骨分化誘導技術とは :iPS細胞等の多能性幹細胞を、特殊な培養条件によって軟骨細胞に分化させるとともに細胞外マトリクスを生成させ軟骨様組織を作製する技術。


ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1539743911.pdf