2018年11月08日

NEDO、ロシア極東極寒冷地に風力発電機3基完成

【カテゴリー】：海外 【関連企業・団体】：NEDO

NEDOは8日、ロシア極東地域に極寒冷地仕様の風力発電機3基を完成させ、このほど発電システムの実証運転を開始したと発表した。ロシアでも特に寒冷な北極地サハ共和国内のティクシ市で実施した。NEDO委託を受けた三井物産、東光高岳、駒井ハルテックの3社が請け負った。 風力発電のほかにも、ディーゼル発電機、蓄電池などを組み合わせ、極寒冷地に適応した電力系統の安定化を実現するエネルギーマネジメントシステム「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築する。その後、2019年12月から低コストで安定的なエネルギー供給を目指した本格的な実証を行う。 ロシア極東地域には、大規模な電力系統に接続せず、ディーゼル発電機に依存する小規模な地帯が多数ある。発電単価は極めて高いが、ロシア極東地方政府は、電力価格を同等に維持する政策をとっているため、財政負担が大きい。また、ディーゼル発電機は老朽化が進んでおり、エネルギー安定供給に不安がある。 NEDOは、極寒冷な気候に適したマイナス30℃以下での運転を可能とする極寒冷地仕様の風力発電システム（中型（300kW）の風力発電機3基）をティクシ市内に完成させ、風力発電システムの実証運転を開始した。 今後、2019年9月には、今回導入した風力発電システムに加えて、既存の発電設備とディーゼル発電機、蓄電池などを組み合わせて、極寒冷地に適応した電力系統の安定化を実現するエネルギーマネジメントシステム「ポーラーマイクログリッドシステム」を構築する。ディーゼル燃料の使用量を年間約16％削減できると見込んでいる。