2019年01月07日
富士フイルム、バイオ医薬品事業拡大で2年間に100億円投資へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは7日、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大するため、今年1月から2年間で総額約100億円の設備投資を実施すると発表した。その第一弾として、バイオ医薬品のCDMO(生産プロセスの開発委託および製造受託を行う会社・組織)の中核会社であるFUJIFILM Diosynth Biotechnolgies(FDB)社の米国ノースカロライナ拠点で、バイオ医薬品の製造設備を増強し、2020年に稼働させていく予定である。また、第2弾として、米国テキサス拠点での設備増強を現在計画している。

現在、ノースカロライナ拠点では動物細胞培養・微生物培養の製造設備を保有し、ユーザーごとにバイオ医薬品の生産プロセス開発から、治験薬製造さらには医薬品の商業生産まで対応できる開発・製造受託サービスに注力している。今後、市場の拡大により、ますます高まる受託ニーズや顧客からの増産要請に応えるために、機動性に優れるシングルユース仕様の2000リットル動物細胞培養タンクを追加導入するとともに、動物細胞・微生物培養後の精製工程に、バイオ医薬品の原薬を高純度に精製する設備を大幅に増強する。これにより、同拠点におけるバイオ医薬品の生産能力を、現在と比べて、動物細胞培養で約25%、高品質な微生物培養で約50%拡大する。

富士フイルムは、2017年3月に新設したバイオCDMO事業の下、積極的な設備投資や高効率・高生産性の技術開発などを進め、2023年度にはバイオCDMO事業で1000億円の売り上げを目指すとともに、高品質な医薬品の安定供給を通じて医薬品産業のさらなる発展に貢献していく考えである。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1546826700.pdf