2019年08月02日 |
産総研、カプセル状の「多孔性配位高分子」合成 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
産総研は、穴の開いたカプセル状の多孔性配位高分子(Metal-organic framework, MOF)と、安価な鉄とニッケルを固定しカーボンナノチューブで連結したカプセル状の金属高分散炭素触媒を開発した。1日ホームページ上で発表した。レアメタルフリー電極触媒の開発進展を示すものとして注目される。 まず、母体となるMOFを合成し、新たな有機分子とともに再加熱して、穴の開いたカプセル状のMOF(オープンカプセルMOF)を初合成した。このオープンカプセルMOFと新たな炭素源を特殊な条件下で焼成し、その過程で形成されるカーボンナノチューブ(CNT)によって連結されたカプセル状の金属高分散炭素触媒を合成した。 このCNTで連結されたカプセル状金属高分散炭素触媒は、電極触媒として貴金属触媒に匹敵する高性能を示す。水電解や亜鉛-空気電池の電極に利用できることから、今後は水素エネルギー社会や次世代電池への貢献が期待される。 |