2019年08月26日 |
丸紅、ベトナムでフロン類の回収・破壊事業展開へ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:丸紅 |
丸紅は、ベトナム・ハノイでフロン類の回収・破壊実証事業に乗り出す。まず廃家電などから回収するフロン類を破壊するための専焼炉を建設する。「日本のすぐれた低炭素技術や製品、システムを提供することで、途上国の温室効果のガス削減に貢献する」と26日、発表した。環境省の「二国間クレジット制度(JCM)を利用した代替フロン等(フロン類)の回収・破壊プロジェクト補助事業」採択を受け、事業費の一部に補助金を充てる。 フロン類は、地球温暖化係数が二酸化炭素の数10倍~1万数千倍と高く、特に途上国でのフロン類の排出抑制対策推進は、世界全体の温室効果ガス排出量削減の上からも重要とされている。 日本では、改正フロン排出抑制法が今年5月に成立したが、すでに国内ではライフサイクル全体にわたり、フロン類の排出を抑制する仕組みなど、世界にも類を見ない画期的なシステムを構築済みだ。 一方、ベトナムをはじめとする多くの途上国では、フロン類の回収・破壊に関する規制はなく、空調設備や冷蔵庫、自動車等に充填されているフロン類は、最終的には全て大気中に放出されているのが実情だ。 丸紅は2020年度にハノイにフロン類を破壊するための専焼炉を導入し、実証実験によって設備の有効性を確認する。ベトナム政府等への政策提言なども行っていく方針だ。将来的には他の途上国で事業化も目指す。JCMの枠組みを通じて事業展開することで、日本の温室効果ガス削減目標達成に貢献する。 【用語の解説】 ■ 二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism) :日本の持つすぐれた低炭素技術や製品、システム、サービス、インフラを途上国に提供することで、途上国の温室効果のガス削減など持続可能な開発に貢献し、その成果を二国間で分けあう制度。 |