2019年08月27日

エーザイ、ケニアの熱帯病地帯に水供給用のタンク提供

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：エーザイ

エーザイは27日、独メルク社と共同で、ケニアの顧みられない熱帯病（NTDs）の蔓延地域向けに衛生的な水を供給するタンクを提供すると発表した。 同社はこれまで、NTDｓの一つであるリンパ系フィラリア症（LF）の治療薬として、ジエチルカルバマジン（DEC）錠をインド・バイザッグ工場で製造し、世界保健機関（WHO）を通じて、蔓延国に無償提供してきた。現在までに、ケニアを含む28カ国に約19億錠のDEC錠を提供している。 LF は重症化すると、リンパ系機能障害により、足などの体の一部が肥大化し、細菌に感染しやすくなるため、衛生的な水で患部を清潔に保つことが重要となる。 一方、メルク社は、NTDｓの一つである住血吸虫症の治療薬プラジカンテルをケニアのほかアフリカ45カ国の蔓延国に無償提供している。住血吸虫症は、川や湖などの淡水に生息する住血吸虫の幼虫が人の皮膚から侵入するため、感染防止には衛生的な水の供給が必要だ。 エーザイとメルクの両社は、ケニア保健省によって指定された、衛生的な水の確保が困難な状況にある蔓延地域に対して、NTDｓ対策に必要な水を供給するためのタンクを共同で提供することで、同地域のNTDｓ制圧を支援することにした。